あざな悠良のよもやま話

備忘録を兼ねていろいろな情報を発信していきます。

アヒージョにハマる日々

最近、アヒージョをよく作ります。

 

ニンニク香るオイルで煮込まれた具材をアヒアヒといただくスペイン料理。

 

お酒によく合うメニューなので、外食の時にはよく頼むのですが、不思議と今まで家では作ったことがありませんでした。

 

外でアヒージョを頼んだ時って、小じゃれた土鍋だったりスキレット的なものが器になっているじゃないですか。

 

やっぱり、油をぐっつぐつに煮立たせる料理なので、ああいった熱伝導の良い器じゃないとうまくいかないのかもしれないな、とぼんやり思っていたんですよね。

 

食べる時まで油がぼこぼこと沸き立っているくらい熱々なのがアヒージョのポイントですし。

 

まぁ、お外で食べられるから、無理に家で作らなくてもいいか。

 

今まではそう思っていたんですよ。

 

そこへ新コロによる外出自粛。

 

お外に食べに行けない日々を粛々と過ごしていたところ、本当に、ある日、突然「アヒージョ食いてぇ!」という思いに襲われてしまった私なのでした。

 

スポンサーリンク

 

 

唐突にアヒージョを作ることを決意した私。

 

「アヒージョ」とはスペイン語で「小さなニンニク」を表す言葉だそうな。

 

要するに、ニンニクの効いたオリーブ油で具材を煮込めばよいのであろう。

 

幸い、オリーブ油ならなんぼでもあります。

 

我が家はサラダ油を置かない代わりに、オリーブ油のどでかいボトルを常備しているので、突然の大量の需要にもびくともしないのです。

 

そして、ニンニク。

 

さすがに粒はありませんが、みじん切りニンニクのチューブもこれまた常備しているので、これで代用してみることにしました。

 

問題は、容器です。

 

最初はフライパンで作ろうかとも考えたのですが、具材が浸るほどのオリーブ油を直径24cmのフライパンで作ったらどうなってしまうのか、と想像するとちょっとおそろしくなりました。

 

作るだけならいいんですが、残った油の後始末のことを考えると、どうしても踏み切ることができません。

 

ならば、こいつでどうだ。

 

代わりに取り出したのは、直径15cmの片手鍋です。

 

それなりに厚みもあるから保温性もあるだろうし、これ、いいんじゃね?

 

まず鍋にオリーブ油を1cmほどそそぎ、みじん切りニンニクを大さじ1程度加え、具材を入れます。

 

具材。

 

ベストオブアヒージョの具材と言えば、やはりエビ。

 

ニンニク香るアッツアツの油をまとったぷりっぷりのエビを思うと唾液腺が刺激されますが、今、この場にエビちゃんはいない。

 

そして、買いに行こうにも、我が家の最寄りのスーパーは魚介類に弱く、エビちゃんは入荷されない日もある。

 

買いに行ってがっかりするくらいなら、今あるもので作ってしまおう。

 

未練がましく魚介類つながりでいってみよう、ということで、缶詰のサバ煮を使うことにしました。

 

煮汁の水気をペーパータオルで拭き取り、鍋に入れます。

 

(ちなみに、煮汁は取っておき、後でカレーうどんの出汁になりました)

 

小さめの缶詰1個では、まだまだ鍋の中はスカスカだったので、エリンギ1パックも適当に切って加えます。

 

いい感じに鍋底が見えなくなったので、具材全体がどっぷり浸るまでオリーブ油を追加…しようかと思ったのですが、余った油の再利用が思い浮かばなかったので、量は控えめにしておきました。

 

ついでに、一味唐辛子もぱらり。

 

それ、アヒージョじゃなくてペペロンチーノなんじゃ…というツッコミも聞こえてきそうですが、おいしければよいのです。

 

そして、小さじ半分程度の塩をぱらぱらと加え、鍋を弱火にかけて、じんわりじっくり具材に火を通していきます。

 

ぽこり、もこり、と底から泡が浮いてくるようになると、加熱されたニンニクの香りがキッチンに広がります。

 

これこれ、この香り。

 

目を閉じて鼻をふがふがさせていると、お店で食べるアヒージョのビジュアルが浮かびます。

 

そこで、私は、はたと気が付きました。

 

バゲット無いじゃん。

 

アヒージョを食べるのにバゲットが無い、などということはあってはなりません。

 

私にとってのアヒージョは、具材だけでなく、オイルにひたしたバゲットをいただくところまでがセットです。

 

ああ、しまった、今から買いに行くべきか、しかし近所のスーパーは魚介も弱いがバゲットも入荷していないことがあるとてもアヒージョ泣かせのスーパーなんだ、しかも今既に火に鍋がかかっているし、いったん火を止めて後であっため直すか、どうしよう…。

 

と、だいたい10秒くらい迷っていましたが、同じパンだからいいべか、と冷凍庫で保存しておいた8枚切り食パンを4等分してトーストにすることで事なきを得ました。

 

そして、この日、できあがったサバとエリンギのアヒージョがこちら。

 

f:id:azanayura:20200614145206j:image

 

心配していたぐつぐつ具合ですが、普通の片手鍋でもまったく問題ありませんでした。

 

マイナスポイントをあげるとしたら、鍋底まで距離があるので、パンをオイルにひたす時がちょっとたいへんなことくらいです。

 

また、みじん切りニンニクは思わぬおいしさを生みました。


f:id:azanayura:20200614145202j:image

 

この、鍋肌にこびりつくニンニクおこげをパンでこそげると、うまいのなんのって。

 

アヒージョにみじん切りニンニクは全力でオススメです。

 

このくらいの量で作ると、8枚切り食パン2枚でオイル全量をきれいにぬぐって食べきれました。

 

さぁ、ハマるとしつこいタイプの私、なんと翌日もアヒージョを作りました。


f:id:azanayura:20200614145210j:image

 

こちらはウインナーと長ネギ。

 

ところで、前日よりもオイルひたひたで作ったところ、オイルが余ってしまったので、再利用をしてみましたんですけれどもね。

 

いいですか、みなさん。

 

オイルにごはんを入れてはいけませんよ。

 

いやぁ…もっとごはんがオイルを吸うかと思ったんですけどねぇ…なんか炒飯的なものになってくれるかと思ったら、出汁の代わりにオイルで煮込まれた雑炊ができあがっちゃってねぇ…。

 

大事なことなので二度言いますが、安易な気持ちでごはん入れちゃダメよ。

 

やはりオイルはパスタに再利用とかがよろしいと思われますが、それだって、鍋のオイルに直接ゆでたパスタ投入とかやっちゃダメよ。

 

鍋底黒いから、意外と残量少なく見えるんよ、これな…。

 

残ったオイルはいったん別容器にあけて残量確認。

 

オイル漬けパスタを作ってしまったおばちゃんからの忠告だ!


f:id:azanayura:20200614145221j:image

 

こちらは、また別の日に作ったエビとアスパラのアヒージョです。

 

ちなみに、これは火からおろした直後の撮影だっただけで、前の2品も出来上がりはこれぐらいのぐつぐつ加減でした、念のため。

 

片手鍋のポテンシャル、なかなかあなどれないですね。

 

カロリーと塩分には目をつぶり、私はまた片手鍋にオリーブ油をそそぐことでしょう。