箱根にはたくさんの美術館がありますが、中でも私のお気に入りは、箱根ラリック美術館。
他の美術館に比べると、いま一つマイナーな感じなのですが。
今回は、箱根ラリック美術館をご紹介してみようと思います。
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箱根ラリック美術館とは
1900年前後に活躍したフランス人の宝飾・ガラス工芸作家、ルネ・ラリックの作品を中心にした美術館です。
敷地内にはミュージアムの他に、落ち着いた雰囲気の庭園と、雑貨のセレクトショップ、カフェ・レストランなどがあります。
ミュージアム以外は無料で入場可能です。
利用者層は20代前後からシニアまで幅広いですが、小さいお子さんを連れたファミリー層はあまり見たことがありません。
館内施設
ミュージアム
敷地内の一番奥まったところにたたずむ2階建ての建物で、中には常設展・企画展あわせていろいろな作品が展示されています。
入ってすぐ左手には無料で利用できるロッカーがあります。
コレクションの所持数は1,500点で、その中から230点ほどが展示され、季節などによって展示品が入れ替えられるとのこと。
とは言え、過去に複数回訪れたことがありますが、記憶に残る作品はいつも決まっているので「入れ替えてるかどうかよくわからない」というのが正直な感想ですね。
なにせミュージアム内は撮影禁止なので、見たものを記録しておけないのです。
まぁ、美しい作品は何度見てもよいものなので、再訪しても変わらず見惚れてしまうのですけれども。
ラリックというと、たおやかな女性の姿や、繊細な昆虫の姿などをかたどったアクセサリーや香水瓶が有名ですが、ミュージアムにはその他に、花瓶や、車のボンネットに飾るカー・アクセサリーなども展示されています。
私は、ここを訪れるまではブローチや香水瓶くらいしか作品を知らなかったので、いろいろ見られるのが楽しいです。
館内2階にはミュージアムショップがあり、ミュージアムグッズやラリック社のアクセサリーなどが購入できます。
作品のみであれば、ゆっくり観ても1時間あれば十分だと思います。
庭園
正面玄関を入ると、まずレストランと雑貨ショップがあり、そこからミュージアムまでのエリアが遊歩道もある庭園になっています。
途中には、ラリックのカー・アクセサリーが取りつけられたクラシックカーも展示されています。
お庭のお手入れはされているのですが、遊歩道を散歩している人を見たことはいまのところ無いです。
くるりとまわっても15分くらいですかね。
パッサージュ
正面玄関を入って右手に、何故かある雑貨のセレクトショップ。
(ラリックとの関係性は不明)
キッチンツールや食器、アクセサリーなどいろいろなものが所狭しと置いてあるので、見はじめると楽しいです。
カフェレストランLYS
正面玄関を入って、左手の建物の入り口から右へすすむとレストランになっています。
入ったことがないのでお味や雰囲気がわかりません。
箱根では毎年、春と秋に「箱根スイーツコレクション」というイベントが開催されていまして、箱根各地にあるレストランやカフェなどが期間限定のスイーツを提供するのですが、こちらのレストランも毎回参加しています。
ですので、イベント期間中は若干混み合いますね。
オリエント急行ル・トラン
レストランの建物を入ってすぐのところに受付があり、左手奥にはラリックが内装を手掛けたオリエント急行の本物の車両が展示されています。
予約すると、車両内部の見学とあわせて、お茶と季節のお菓子を中でいただくことができます。
さて、このル・トランでお茶をいただくのが私の最大のお楽しみ。
時間は10時からで、16時からの回が最終。
定員は1回につき20名まで、料金は2,100円になります。
当日予約しかできないので、到着したら、まずは受付を済ませましょう。
お菓子は選択肢がありませんが、飲み物は何種類かある中から選べます。
記憶が若干あいまいなのですが、たしか、コーヒー、紅茶、ハーブティーだったかと。
スタートの少し前になったら受付の左手に集合。
ちなみに、この待合スペースにもガラスプレートが展示されているのですが、某ギタリストの楽器も一緒に飾られております。
まずは車両の前方にある階段を昇り、そこに設けられたスペースでビデオ上映がはじまりまして、車両を箱根まで運んできた時の様子などが10分ほどかけて説明されます。
このスペース、ほとんど屋外ですが、寒い時期にはストーブやひざ掛けなども用意されているので、ビデオ上映の間くらいなら寒さをしのげます。
上映が終わると、名前を呼ばれて一列に整列。
内部には奥の入口から入り、客室などを見学しながら前方にあるサロンまで移動します。
サロン部分は、外壁に面している方の窓がふさがれて展示スペースになっており、ミュージアムよりも近い位置で作品を見ることができます。
それ以前に、ランプシェードや壁にはめこまれたプレートなど、内部の装飾は当時のまま。
ということは、本物。
手をのばせばすぐにふれられる位置で作品を眺め放題です。
とは言え、さわってはいけませんがね。
ちなみに、写真撮影はOKです。
中の詰め物を交換しただけ、という当時の椅子に座って、お茶とお菓子をいただくのですが、この椅子の座り心地が魔性。
大げさな、と思われるでしょうが、「立ち上がりたくない、もっと座っていたい」と思ってしまうのです。
ただやわらかいのではなく、からだにそっと寄り添ってくれる感じ。
このティータイムは30分弱なのですが、お茶も飲まずにただただ座り心地を楽しむだけでもすごせる自信があります。
この椅子の座り心地について語るだけで1,000文字以上書けるくらいおすすめ。
さすがにそれは気持ち悪いと思うので、これくらいにしておきますが、機会があればぜひ、あの椅子に座っていただきたいです。
(ついでのようですが)お菓子もおいしいですよ。
トータル45分で終了です。
アクセス
営業時間:9時~17時(ミュージアム入場は16時30分まで)
営業日:年中無休(展示品入れ替えのための臨時休業あり)
料金:大人 1,500円、大学生・高校生 1,300円、中学生・小学生 800円
前売りや、箱根フリーパス利用での割引があります。
最寄りのバス停:「仙石案内所前」
箱根湯本駅からなら、3番乗り場で、行先表示に「T」か「TP」がついたバスで約30分。
強羅駅からなら、2番乗り場で、行先表示に「S」がついたバスで約20分。
シーズンにもよりますが、乗車時間は倍近くかかることもあります。
ルートは山道ですし、大きなスーツケースを持って乗り込む人もけっこういますから、座って行けないとつらいですよ。
駐車場:あり(無料)
公式サイト:箱根ラリック美術館