私は一人暮らしをはじめるのは遅かったのですが、実家住まいの頃から食事は自分で作っていたので、自炊歴は20年以上になります。
週に2~3回はインスタントやコンビニ飯になることがありますが、それ以外は自分で作ったものを食べています。
自炊をしていると言うと、たまに、「何を作っていいかわからない」とか「続けられない」という話をされることがあります。
実際、私もはじめの頃はそうでした。
今回は、私なりに自炊を続けられているコツのようなものについて書いてみようと思います。
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自炊を続けるには
自炊って、一人暮らしであれば、基本的にはその時に自分が食べたいものを作ればいいはずなので、続けるのは本来難しいものではないと思うんですよ。
続かない原因はいろいろとあると思うんですが、私の場合は、「自炊に対する理想が高い」というのがありました。
一汁三菜なんて言葉がありますが、これって、実はやろうと思えばそんなに難しくないんですよね。
例えば、私の最近の一汁三菜ですが、おかゆに味噌汁、ニラ醤油納豆、菜の花のおひたし、ニンジンとコンニャクのきんぴら。
おかゆは炊飯器まかせだし、味噌汁はお味噌にだしの素や乾燥ワカメを混ぜたものにお湯をそそいだもの。
ニラ醤油は刻んだニラと醤油を混ぜておいたもので、それをパックから出した納豆にかけただけだし。
菜の花はレンジで加熱しただけだし。
きんぴらが一番手間がかかってますが、切った材料をゴマ油で炒めて、めんつゆと一味唐辛子で味付けすれば出来上がり。
おかゆが炊飯器で炊くのに70分くらいかかるので、他のおかずはおかゆを炊いてる間に全部できてしまう感じですかね。
内訳を書くと、味噌汁の素が10分、ニラ醤油が5分、おひたし5分、きんぴら20分という感じ。
ただ、さすがに毎食ごとにこんな時間をかけてはいられないので、週末に作り置きをしておくのが常です。
食べる時にはおかゆを解凍して、お湯をわかして味噌汁の素にそそいで、パックから出した納豆にニラ醤油をかけて、小皿におひたしときんぴらを出しただけなので、準備は10分かからない程度。
作り置きをする場合は、お弁当のおかずにもなるように肉や魚のおかずを作ったり、副菜をもう何品か作るので、2時間くらいかけることが多いですが。
別に、全品、自分で作らなきゃいけないルールがあるわけでなし。
このあたりの感覚が、自炊しはじめの頃は妙に真面目に考えすぎていた気がします。
上にあげたメニューの、おかゆがコンビニのおにぎりになったっていいし、きんぴらやおひたしがスーパーで買ったお惣菜になることがあったっていいんですよ。
できる時、やる気がある時にはやればいいし、できない、やりたくない時にはやらなくてもいい。
当然、一汁三菜にこだわる必要もないので、汁物が無くたって、おかずが少なくたっていい。
そんなゆるい感じが、今、自炊を続けられている一番のポイントではないかと思います。
忘れちゃいけない栄養のこと
自炊をしていると健康に気をつけていそうと思われがちですが、そんなのは幻想です。
(聞いているか、昔の私よ)
と言うか、日々、仕事に追われてどっぴんしゃんな状態で自炊までしているのですから、栄養にまで気をつけている余裕が無いです。
世の中、摂らなきゃいけない栄養素、多すぎやっちゅーねん。
そうは言っても、気をつけないとそのまま自分にはねかえってくることなので、気にしないわけにもいかないわけです。
私自身が気をつけているポイントとしては2つありまして。
まず、「炭水化物で腹いっぱいにしない」ことと、そして、「野菜を食べる」こと。
ラーメンとかパスタとかカレーとか、手軽だし、大好きなんですけど、こういう一皿で食べられるものって炭水化物ばっかりになってしまいがちなので、肉や野菜もプラスするようにしています。
野菜は、どの野菜にどんな栄養が入ってるか、とか、毎食のこととして考えると嫌になってしまうので、緑黄色野菜と淡色野菜、きのこと海藻のどれかを1回の食事のどこかになるべく入れるようにする、程度。
絶対、としてしまうと、続けることへのプレッシャーになってしまうので、あくまでも、なるべく、ですが。
ごはんはもっと自由でいい
何を作ればいいかわからない問題にも原因はいろいろと考えられますが、名前のある料理にこだわっていたことが敗因だな、と思ったことがあります。
「何か作ろう」と思い立った時に、脳内で、ハンバーグ、から揚げ、肉じゃが、というように、既に名前もレシピも確立している料理名で検索をかけていって、データが尽きて行き詰まる、といった感じ。
確かに、買い物に行った時にお買い得になっている食材があれば積極的に活用していきたいですから、そういう検索方法もアリです。
しかし、検索してもヒットするものが無ければどうしようもないわけで。
あと、検索でヒットしたとしても、レシピを見なくても作れる状態にまでなっていないと、検索結果を見なかったことにしてしまう場合もあるんですよね。
だってめんどいじゃん、いちいち分量チェックして、手順確認して、材料揃えて、なんて…。
なので、ある時から、その食材を何味で食べたいか考えてみるようにしました。
例えば、豚肉がお買い得だったとするなら、それをシンプルに塩味で食べたいか、醤油味で香り高く仕上げたいか、こってり味噌味で白ごはんとガツガツ食べたいか、はたまたスパイスをきかせて目先を変えてみるか…という感じです。
もしくは、調理法。
あっさりゆでるか、香ばしく焼くか、とろとろに煮こむか、揚げたて熱々をほおばるか。
疲れがピークになると、それすら考えられなくなることがありますが、そういう時は鍋です。
普段からお気に入りの鍋スープを常備しておくと、頭を使わなくて済むのでおすすめ。
あと、疲れた時に食べたくなるものがある場合、それも常備しておくといいですね。
私は納豆入りのかきたまうどんです。
素麺かうどんをやわやわに煮て、鶏がらスープの素と塩を少し、胡椒どっさり、玉子はかきたまにして、最後にたれと一緒にかき混ぜた納豆をのせて、ゴマ油たらり。
弱ってくると、何故かむしょうにこれが食べたくなるんですよね。
で、今、文章にするから「納豆入りのかきたまうどん」なんて書きましたけれども、こんなんに名前なんて本当は無いんですよ。
食べたくなった時も、「あれにするかー」って感じで。
個人的な感覚かもしれませんが、名前のある料理にこだわりが無いのって、すごくらくです。
何故かと言うと、家にあるものだけでごはんを作ることへのハードルが下がるんですよ。
例えば、「じゃがいもで何か作ろうか」となった時に、「肉じゃがにしよう」と思った場合、もし肉が無かったら買いに出かけないといけないじゃないですか。
でも、「じゃがいもを煮て食べたい」だったら、肉が無くてもいいわけです。
じゃがいもだけではさびしいのであれば、ツナ缶とかを放り込んでもいいし。
気が向いたらバターなんかを入れちゃってもいいし。
途中で気が変わったら、煮っころがしにしちゃってもいい。
こんな感じで「こうしなきゃ」を取っ払っていったのが、私が自炊を続けられているコツかなと思います。