あざな悠良のよもやま話

備忘録を兼ねていろいろな情報を発信していきます。

【未経験から介護の仕事をはじめる】働き方のスタイルや職場選びのポイント

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「介護の仕事」と一口に言っても、正社員として働くのか、どのような施設で働くのかなど、選択肢が山のようにあります。

 

私は、まったくの未経験から、資格を取り、グループホームとデイサービスで短期間研修を経験し、訪問介護を非常勤で1年 → 有料老人ホームに派遣で半年 → 別の有料老人ホームに常勤で5年、という流れで働いてきました。

 

その間、いろいろな話を聞き、経験をしましたので、それらをふまえて、これから介護の仕事をはじめようと考えている未経験の方に向けて、参考になりそうなポイントを書きとめておこうと思います。

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資格は必要か

 

実は、介護の仕事は、施設であれば資格がなくてもできます

 

車での送迎、食事の支度や洗濯などの生活援助、入浴や排泄の介助などの身体介護、といった仕事は、無資格でも行うことができるのです。

 

実際、施設系の求人は無資格OKのものがわりとあります。

 

ですが、訪問介護は無資格では働くことができません

 

訪問介護は、利用者の家に職員が一人で行くのが基本です。

 

たった一人で、あらゆる状況に対処する知識や技術が求められるんですね。

 

そのため、訪問介護では介護職員初任者研修以上の資格が必須と、介護保険法で定められています。

 

ですので、将来的に職場の選択肢を増やすためにも、資格は必ず取りましょう。

 

介護系の資格として、まずはじめに取得するのが「介護職員初任者研修」(2013年以前は「ホームヘルパー2級」)です。

 

この資格は、介護職の種類や介護保険制度などの仕組み、老化や認知症についてなど、基本的なことを学ぶ座学と、車いすでの介助や体位交換などについて学ぶ実技を合わせ、計130時間を受講し、最後に筆記の修了試験を受ける必要があります。

 

実技があるので通学は必須ですが、座学の部分は通信で学ぶこともできるので、無資格OKの施設で働きながら資格を取る、というスタイルを選択することも可能。

 

資格取得までにかかる期間は、早ければ1ヶ月程度です。

 

費用は5~10万円前後ですが、キャッシュバックなどの補助制度を設けているところが多いので要チェックですよ。

 

どんなサービスの職場で働くか

 

介護職として働く職場の種類には、ざっくり分けると以下のようなものがあります。

 

  • 訪問介護
  • デイサービス
  • ショートステイ
  • グループホーム
  • 介護老人保健施設(老健)
  • 特別養護老人ホーム(特養)
  • 有料老人ホーム

 

訪問介護

 

介護を受ける人の自宅に職員が行き、サービスを提供します。

 

サービス内容は介護を受ける人の介護度により、軽い人であれば掃除や洗濯などの生活援助、重い人であれば食事介助や排泄介助などの身体介護、と様々。

 

基本的には職員1人での勤務になりますが、車いすへの移乗などで人手が必要な場合は2人での勤務になることもあります。

 

1件の時間は30分~2時間程度で、1日に1〜数件を回ります。

 

夜間型訪問介護の場合は夜勤帯の勤務がありますが、通常は日勤のみです。

 

メリットとしては、直行直帰が許可されていることが多いので、非常勤(パートタイマー)であればかなり勤務時間の融通がきく点。

 

また、1件の勤務時間が短く、サービス内容が生活援助のみということもよくあるため、そういった意味では気楽に働けます。

 

デメリットとしては、非常時でも1人で対応しなければならないこと。

 

ただし、日中であれば事務所に誰かしらはいるので、判断を仰ぐことは可能です。

 

また、非常勤の場合は時給制ですが、移動時間は無給のため、拘束時間と照らし合わせると不満に感じることがあるかもしれません。

 

小さなポイントとしては、職場によっては車での移動が不可のことがあり、悪天候の時にはつらいです。

 

デイサービス

 

利用者が施設に通い、そこで複数名の職員がサービスを提供します。

 

食事の提供、入浴介助、レクリエーション、送迎などが主な業務内容です。

 

送迎も職員が行うところが多く、その場合は自動車免許を取得していることが必須条件であったりします。

 

平日の日勤のみの勤務です。

 

メリットは、ほぼカレンダー通りに休みが取れることと、夜勤が無いこと。

 

デメリットは、ほとんどの利用者が毎日通ってくるわけではなく、週に1~2回の人も多いので、利用者の特徴をおぼえるのに苦労します。

 

また、送迎があるので、車の運転に自信が無いとたいへんです。

 

ショートステイ

 

普段は自宅で生活している人が、一時的に施設に宿泊するサービスです。

 

理由はいろいろですが、例えば、同居している家族が出張などで不在になる間だけ、とかですね。

 

期間が短いだけで、サービス内容は施設に入所した場合とほとんど同じです。

 

職員は24時間体制の交代勤務になります。

 

デイサービスや有料老人ホームでは、このサービスをあわせて行っているところがあります。

 

私が勤めていた有料老人ホームでも受け入れをしていましたが、短いと1泊だけの滞在ということもあって、本当に「あっという間」というのが正直な感想でした。

 

グループホーム

 

認知症対応型の小規模施設で、利用者は基本的に認知症の人のみです。

 

食事の準備などは利用者自身ができることを自分たちで行うので、職員の仕事は、サービスを提供するというよりは、それらの補助がメインになります。

 

勤務は24時間体制の交代制です。

 

メリットは、体力的に負担が少ない点。

 

グループホームは1ユニット9名の利用者に、介護職員が、日中は3名、夜間は1名配置されるため、他の施設に比べると、圧倒的に職員が見なければならない人数が少ないのです。

 

デメリットとしては、認知症の人は、異食や暴力、徘徊といった行動がみられることがあるため、対応が難しいという面があります。

 

介護老人保健施設

 

医療法人などが運営しており、入所した利用者が、最終的には在宅復帰できるように目指す施設です。

 

つまり、特養や有料老人ホームは、人生の終わりを迎えるまで住み続ける場所ですが、老健は期限付きの入所になるのですね。

 

自宅に帰ることが目標なので、他の施設と比べると、医療やリハビリの体制が整っているという特徴があります。

 

職員の仕事は、食事や排泄などの介助に加え、リハビリ補助も重要になります。

 

24時間体制の交代勤務です。

 

メリットは、医師や看護師が常駐しているので、何かあった場合でもすぐに対処してもらえること。

 

有料老人ホームでも看護師が24時間常駐しているところがあるにはありますが、数は少ないです。

 

また、医療体制が充実しているので、専門的な知識を身近で学ぶことができます。

 

デメリットとしては、医療がメインなので、介護職を下働き扱いする関係者もいる、という点。

 

私自身は老健で働いたことがありませんが、勤めていた有料老人ホームに、老健から転職してきた看護師がいて、実際にそういう態度をとられたことがありましたね。

 

特別養護老人ホーム

 

社会福祉法人などが運営する施設で、要介護3~5の、介護度が重めの人が入所しています。

 

職員の仕事内容は、食事や排泄などの介助といった身体介護が主になり、重度の認知症の人もいるため、その対応も必要になります。

 

24時間制の交代勤務です。

 

特養のメリットとデメリットは、とにかく忙しいという点に尽きます。

 

寝たきりなどの介護度が重い利用者が多いので、介護技術をみがくには絶好の職場です。

 

が、体力に自信がないと続けることは難しいでしょう。

 

また、時間内に仕事をこなすことが必要になるあまり、「介助」ではなく「作業」になってしまうおそれもあります。

 

有料老人ホーム

 

多くは民間企業が運営する施設で、介護を必要としない自立の人でも入所が可能な場合があります。

 

職員の仕事は、身体介護の他、施設で行われるレクリエーションの企画や運営なども含まれます。

 

24時間制の交代勤務になります。

 

メリットやデメリットは、施設の運営方針によって様々です。

 

介護度の重い人ばかりを受け入れる特養と変わらない施設であれば、身体介護の技術がたいせつですし、自立の人が多く入所している高級ホテルのような施設であれば、接遇マナーに重点がおかれます。

 

入所費用が特養などと比べると高いので、利用者やその家族の中には、職員を召使のように考える人もいますしね。

 

どんな雇用形態で働くか

 

働き方としては、ざっくり分けると、常勤(月給)、非常勤(時給)、派遣の3種類になります。

 

安定して働きたいのであれば常勤ですが、24時間体制の施設では、基本的に夜勤が必須になります。

 

夜勤をどうしてもやりたくない人は、非常勤か派遣、または夜勤の無いデイサービスでの勤務がおすすめ。

 

また、家庭の事情で残業ができない人も、直接雇用ではなく、派遣で働くのがよいですね。

 

夜勤ができる人であれば、夜勤専門で働くという選択肢もあり、その方が常勤で契約するよりも収入がよい可能性があります。

 

ちなみに、夜勤は、よく「たいへんそう」と言われることがありますが、意外と慣れます。

 

案ずるより産むがやすし、です。

 

求人に応募する方法

 

一般的な方法は、ハローワークや求人サイトでの募集に対して応募することでしょう。

 

施設も運営しているスクールで資格を取った場合、合格と同時に先方からお声がかかることもありますし、自宅の周辺の施設に募集広告の看板などがあれば、直接連絡して応募することもできますね。

 

勤務形態や給与の条件などは様々ですので、まずは求人サイトに希望条件を入力して、どのような求人があるか調べてみるのがよいと思います。

 

募集が多すぎて迷ってしまう、という人は、求人サイトや派遣会社に登録するのがおすすめです。

 

私は派遣社員として就業していた時だけでなく、正社員として就職した時も、派遣会社経由で人材紹介という形をとりました。

 

専任のコーディネーターと相談できるので、施設の特徴を少々つっこんだ内容まで聞けたり、面接を受ける時のポイントなども詳しく教えてもらえたので、とても安心感をおぼえたのですよね。

 

施設に直接は確認しづらいような内容でも、コーディネーターを間にはさめば相談しやすいと思います。

 

以下のサイトのように、資格取得の費用をサポートしてもらえるところもありますよ。

 

介護専門求人サイト かいご畑

 

介護の仕事内容については有料老人ホームの求人情報に書いてある「介護業務全般」ってどんなこと?という記事をご覧ください。