白衣高血圧とつきあいはじめて20年ほどが経ちました。
今回は、職場の健康診断などで、血圧測定でやたらと高い数値をたたき出してしまった方に向けてのお話をしたいと思います。
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高血圧がいけない理由
人間のからだは、絶えず血管の中を血液が流れ続けていますが、その際に血管にかかる圧力を血圧と言います。
高血圧とは、この圧力の数値が高いこと。
血圧が高い状態というのは、簡単に言うと、ゴムホース(血管)の中に大量の水(血液)を一気に流すようなものなのですね。
ゴムホースである血管は破れないように収縮するものの、そのうちかたくなっていきます。
かたくなった血管の中を無理矢理血液が通ろうとするのですから、傷がつくこともあり、傷ついた部分にできたかさぶたが血液の流れによってはがれてしまうと、そのかさぶたで血管がつまってしまう場合もあります。
また、かたくなったとは言え、いつもいつも高い圧力にさらされていれば、いつしか壊れてしまうこともあるわけです。
こういうのが、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞や大動脈解離につながるわけですね。
たちが悪いのは、血圧が高いことによる自覚症状は何も無いというところ。
高血圧が原因で病気になる可能性はあっても、血圧が高いだけでは、からだには何の不調もあらわれないのです。
ちなみに、上が140mmHg未満、下が90mmHg未満が正常値としての基準になります。
白衣高血圧とは
さて、ここからが本題。
「高血圧」とは、常に血圧が高い状態を指します。
では、「白衣高血圧」とはなんぞや。
これは、普段の血圧は正常値なのに、健康診断などで計測した時にだけ高い数値が出てしまう状態のことを指します。
原因としては、緊張によるストレスと言われています。
私も、普段の数値は平均で120/70mmHgくらいなのですが、健康診断や、病院へ行った時に計測すると高い数値になってしまうのですよね。
ちなみに、過去20年間での最高値は、157/112mmHgでした。
私の場合は、緊張と言うよりも、病院嫌いによるストレスからきているものと思われます。
いや、ほんと、なんでだか苦手なんですよ、病院とか医者って…。
困ったこと
健康診断で高い数値が出ると、病院での再検査をすすめられることになります。
すすめられるだけで、強制ではありません。
職場の健康診断を請け負うお医者さんを産業医と言いますが、ゆるい産業医だと「高いね~」というコメントのみで終了します。
が、熱心な産業医の場合、後日に面談の場を設けられ、いかに高血圧というものが危険か説教されたりして、いたたまれない事態に陥ることもあります。
最近では、白衣高血圧を前提に話をしてくれる産業医が多いので、そこまで面倒くさい事態にはなりませんけれども。
日常的な数値がわからなければ、通常の高血圧症として診断するしかないのですから、そこは仕方がありませんね。
あと、私的には困ってはいないのですが、最高値をたたき出した時の健康診断では、X線胃検査にドクターストップがかかりました。
バリウムって、飲むと一時的に血圧が上がることがあるそうで、血圧が高いと受けさせてもらえないのだとか。
飲みたくなかったからいいんだけど。
普段から血圧を計っておこう
自分が高血圧なのか、はたまた白衣高血圧なのか。
見極めるには、日常的な数値を把握しておくしかありません。
少なくとも週に1回くらいは普段の状態で血圧を計り、数値を記録しておきましょう。
血圧計のお値段は3,000~20,000円弱と幅がありますが、一番安いクラスのもので十分。
二の腕にベルトを巻くタイプなどもありますが、手首にセットして計測するタイプが一番簡単です。
ちなみに、私が使っているのはこちら。
計った数値は、日付や時間と共に記録しておいて、手帳などに書きとめておきましょう。
健康診断の時に異常値をたたき出したとしても、普段の数値を証明できるものがあれば特に問題視されることはありません。
結局、白衣高血圧って精神的なものが原因なので、健康診断の場ですぐに血圧を下げられるような対処法というものが無いのですよね。
血圧測定の時に看護師さんから「リラックスしてね」と言われることもありますが、できることならとっくにやってる。
自分は白衣高血圧なのだ、と自覚して、「でも普段は正常範囲なんだ!」と主張していくしかありません。
私は、健康診断に血圧手帳を持参するようにしてからは、話がこじれなくてらくになりましたよ。