最近の洗濯機って、いろいろな機能がついてますよね。
見ていると、どの機能も便利そうで、全部ついたものが欲しくなってしまいますが、ハイスペックであればあるほど当然お高い。
でも、いろいろな機能がついていたところで、それが自分に必要なものでなければ意味がありません。
今回は、一人暮らしの洗濯機選びのポイントについて書いてみました。
スポンサーリンク
洗濯機を買う前にチェック
欲しい洗濯機が見つかっても、設置できなければ意味がありませんよね。
洗濯機を探す前に、まずは以下の情報をチェックしましょう。
- 防水パンと排水口
- 洗濯機置き場と搬入経路のサイズ
防水パンと排水口
洗濯機置き場として用意された場所には、排水口の他に、四角いお皿型、またはお皿の四隅が高くなっている囲いが設置されていることがあります。
これが防水パンです。
無くても洗濯機を置くことはできます。
実際、私の実家の一戸建てにはついておらず、床材に排水口がポコッと開いているだけでしたが、そこに排水用ホースをつないで洗濯機を動かすこと自体にはまったく問題ありませんでした。
一人暮らしをはじめてから防水パンに洗濯機を設置して使ってみると、まず、音が小さいことに気がつきました。
洗濯機って、使っている時にかなり本体が振動しますが、床に直置きの場合と防水パンの上に置いている場合とでは、圧倒的に後者の方が音が小さい。
実家にいた頃は、家のどこにいても洗濯機が動いていればすぐにわかりましたが、今は、リビングのドアを閉めると脱水時の音がかすかに聞こえるくらいです。
そして、本体が揺れるということは、直置きの場合は床に傷をつけますので、防水パンがあればそれを防ぐことができます。
更に、実家では洗濯機周りの床に水滴がたれるか何かで黒いシミがたくさんできていましたが、防水パンはそれも防ぐことができるのです。
深さがありますから、万が一水漏れした時の受け皿にもなりますしね。
というか、おそらくそれがメインの役割なのでしょうが。
集合住宅なら、防水パン、または、音はどれだけ防げるかはわかりませんが、せめて防水マットは設置することをおすすめします。
排水口については、位置と、排水エルボというL字型の部品がついているかを確認しておきましょう。
排水口が洗濯機の真下になってしまう場合、排水エルボが無ければ別売りの部品が必要になりますし、排水ホースを配置できるだけの隙間が無ければ、高さを作るために台を設置する必要があります。
洗濯機置き場と搬入経路のサイズ
洗濯機を置く場所の幅、奥行き、高さをチェックしましょう。
防水パンがあるなら、その内側のサイズを確認。
また、縦型で上に扉を開くタイプであれば、蛇口の位置や高さを確認しておかないとつっかえてしまう可能性がありますし、ドラム式にしたいのであれば、洗濯機の前面で扉が開くことができるスペースが必要になります。
うっかりしがちなのが、搬入経路です。
設置するためには中に運び入れなければなりませんので、通り道の幅もたいせつ。
ドアを開くと戸板の分だけ通路が狭くなることも考慮して計測しておきましょう。
また、オートロックのドアの幅、2階以上に運ぶ場合はエレベーターのドアのサイズ、階段の踊り場部分の幅なども確認を。
ドラム式洗濯機にする?
洗濯機には、本体の上に扉がついている縦型と、正面に扉があるドラム式があります。
(洗濯槽と脱水槽が分かれた二層式というのもあるのですが、最近では一般的ではないので割愛)
縦型と比較した場合のドラム式のメリットとしては、以下のようなことがよく言われています。
- 上に物が置ける
- 洗濯物が取り出しやすい
- 衣類がいたみにくい
- 節水できる
デメリットは以下の通り。
- 汚れが落ちない
- 価格が高い
- 本体サイズが大きい
- お手入れがたいへん
メリット
上に物が置ける
ドラム式は正面に扉が付いているため、本体の上に物を置くことができるので、スペースを有効的に活用できる、と言われています。
ただし、重量の制限なく何でもかんでも置けるというわけではないので、縦型よりはちょっと物が置けて便利、くらいに考えた方がよいです。
洗濯物が取り出しやすい
洗濯物の取り出しやすさについては、実際に使ってみるとわかりますが、言うほどでもないな、という感じ。
たしかに、縦型の場合は洗濯槽の底まで手をのばすのはたいへんなことがあるので、正面に扉のついているドラム式の方が取り出しやすいとは言えます。
が、それも、高さがあればの話。
ドラム式洗濯機で容量が5~6kgのタイプは、本体の高さが1mくらいです。
床置きにして使う場合、扉はウエストと同じかそれより低い位置に扉がくるので、洗濯物を取り出す時には、結局腰をかがめないといけないのですよね。
底上げして高さが出せるのであれば、縦型よりも断然らくちんになります。
衣類がいたみにくい
衣類がいたみにくいと言われているのは、縦型と洗い方が違うからです。
縦型は、洗濯槽が回転することによって中の水を撹拌し、衣類同士をこすり合わせて洗いますが、ドラム式の場合は、衣類を上から下に放り投げるようにして落下させ、たたいて洗っています。
たしかに、縦型のように洗濯物同士がからむことはほとんどありませんが、一度にたくさんの量を洗う場合は、結局衣類同士がぶつかるので、あんまり意味は無いですね。
節水できる
ドラム式は、縦型の半分~2/3くらいの水量で済むので、水道代の節約になります。
ちなみに、洗剤の量も少なくて済みます。
デメリット
汚れが落ちない
ドラム式は水も洗剤も縦型より使う量が少なくて済むのですが、そのせいか、泥汚れなどがあんまり落ちませんし、汚れ移りも起きることが多いようです。
ドラム式は縦型のように水量を自分で調節できないので、ここは難点。
ただし、洗剤の量を増やせば皮脂汚れは落ちやすい、というメリットもあります。
価格が高い
縦型に比べると、ドラム式の方が高価ですが、節水できるというメリットとどちらを優先するかによると思います。
本体サイズが大きい
縦型に比べると、ドラム式は横幅が大きめです。
更に、正面に扉があるので、それを開けられるだけのスペースも必要になります。
サイズとは直接関係ありませんが、個人的にめんどうだなと思うのが、扉が開く方向。
左右どちらかにしか開けないので、引っ越しで設置場所が変わると不便になる可能性があります。
お手入れがたいへん
ドラム式の方がこまかいメンテナンスが必要、と思われがちですが、縦型とそこまで変わる部分はないと思います。
唯一こまめにやらないといけないのは、乾燥機能付きの場合で、乾燥フィルターの掃除くらい。
ホコリでフィルターが目詰まりするとすぐエラーを起こしてしまうので、これだけは、乾燥機能を使った後に毎回やった方がよいです。
あとは、排水フィルターの掃除であったり、カビ防止のために洗濯槽を乾燥させたり、という手間は、縦型とそれほど変わりません。
縦型よりもこまごまとした部品があるので、それがめんどくさいという印象につながっているのだと思います。
いろいろなポイント
容量はどのくらいにするか
私は4.5kgのものを使っています。
洗濯回数は、シーツなどを除けば、週に2回くらい。
4.5kgでは少し大きく感じることもありますが、このくらいの容量だとシーツやタオルケットが難なく洗えますし、がんばれば2m×2mの薄手のラグやシングル用のベッドパッドもいけるのですね。
(まぁ、脱水の時にかなり暴れますけれども)
1人が出す洗濯物の量は、1日に1.5kgが目安だそうです。
洗濯回数を増やしたり、コインランドリーに気軽に行けるのであれば、もっと容量が少なくてもよいでしょうし、逆に洗濯物をためてしまう可能性があるのなら、大きめの容量にするのもよいと思います。
ちなみに、乾燥機能つきにした場合、乾燥できる容量は洗濯できる容量よりも少なくなるのでご注意を。
乾燥機能は必要か
うちの洗濯機には、簡易的な乾燥機能がついていますが、一度も使ったことがありません。
梅雨時のような湿気の多い季節でも、部屋干ししている洗濯物に扇風機の風をあてておけばまったく問題無し。
部屋干しできない時には、浴室の乾燥機能もありますしね。
それらで対応できないような大物については、コインランドリーまで出かけます。
そもそも最近の洗剤は優秀ですから、部屋干しをしていても洗濯物が変な匂いを放つことが無いので、洗濯をサボり過ぎて着るものが無いという事態にならなければ、乾燥機が無くても特に困らないのではないでしょうか。
乾燥機能については、だいたい10アンペア程度の電力を時間単位で使い続けることになるので、そういう観点で無理なく使えるかどうかも検討するとよいと思います。
もしも乾燥機能を求めるのであれば、乾燥方式に注目を。
乾燥方式には、ヒートポンプ式、ヒーター式(排気タイプ)、ヒーター式(水冷除湿タイプ)の3種類があります。
ざっくり説明すると、ヒートポンプ式は、他の方式よりも低温で乾燥させるため衣類のいたみが少なく、電気代も一番かかりませんが、本体がお高いです。
ヒーター式(排気タイプ)は、高温での乾燥なのでよく乾く反面、生地がいたむ心配があり、電気代がかかる上に、乾燥時に出た高温の水蒸気のせいで部屋の中の温度や湿度が高くなります。
ヒーター式(水冷除湿タイプ)は、排気タイプと同じく高温乾燥になりますが、乾燥時に出た水蒸気を水を使って冷やすので、部屋の温度や湿度に影響がない分、水道代もかかります。
ちなみにヒートポンプ式はドラム式洗濯機だけ。
縦型洗濯機や、別売りの乾燥機をつける場合はヒーター式になります。
その他の機能について
メーカーや機種によって、静音や消臭などいろいろな機能がありますね。
節水であれば使用水量、静音であればdb数、省エネであれば使用電力量などなど、気になる部分は製品のスペック表に記載されています。
決め方の流れ
どんな洗濯機にするかを決めるには、以下の順番で考えていくのが一番スムーズです。
- 置き場所や搬入経路を確認して、置ける洗濯機のサイズを決める
- 同時に、追加購入する部品がないか、搬入で追加料金がかからないかなどを確認して本体購入の予算を決める
- 必要な容量を決める
- 乾燥機能つきにするかどうか、つけるのであればどの乾燥方式にするか、縦型とドラム式のどちらにするか決める
- 予算内で候補を選び、その他の機能を比較する
生地の内容としては書いた順番が前後してしまうのですけれどもね。
補足しますと、まずサイズは絶対条件です。
そして、予算もたいせつ。
容量ですが、これは最低限必要な容量を目安として決めておきましょう。
次に、乾燥機能つきにするかどうか。
何故ここで検討するのかと言うと、もし乾燥機能をつけるとして、ヒートポンプ式という乾燥方式を選択した場合は、自動的にドラム式洗濯機を選ぶしかないからです。
ヒーター式にするのであれば、縦型で乾燥機能つきにするか、または洗濯機 + 乾燥機にするかになります。
これは、置けるサイズと予算で選択しましょう。
洗濯機 + 乾燥機にするのであれば、乾燥機を設置するための置台なども必要になることをお忘れなく。
更につけ加えますと、乾燥機能のついていない家庭用ドラム式洗濯機というものは、ほとんど存在しないのですよね。
あることはあるのですが。
ですので、乾燥機能を中心に考えていくと、自然と選択の幅が狭まっていきます。
最後に、残った候補のスペックをチェックして、省エネや静音具合、その他の消臭などの機能を見て候補をしぼれば、後悔しないお買い物ができると思います。