アラフォーに突入した頃、四十肩になりました。
話には聞いていましたが、実際になったらめちゃくちゃつらかった、というお話です。
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四十肩とは
正式には「肩関節周囲炎」というもので、肩周辺の痛みや、肩や腕が上がらないなどの症状があります。
「五十肩」とも呼ばれますが、これは、発症した年齢で呼ばれ方が変わるだけで、要するに同じものです。
私がかかった整形外科の先生は、「だから、60代で発症すれば六十肩だし、70代なら七十肩って呼ぶんだよ」と話していました。
何故か、両肩を一度に発症したという話は聞きません。
はっきりとした原因はわかっておらず、特に治療をしなくとも、長くて1年半もすれば自然に治癒してしまいます。
一般的には、急に強い痛みを感じるようになる「急性期」にはじまり、そこから、痛みが鈍いものに変わり、肩の可動域が狭まる「慢性期」に移行するそうです。
私の場合
最初に気がついたのは、ちょっと左腕が動かしづらいな、ということでした。
たいして痛くはないけれど、着替えの際に袖に腕を通す動作に不自由さを感じたり、背中に腕をまわせる範囲が狭まっていたり。
今にして思えば、という感じです。
痛みが出はじめたのは、それから2ヶ月ほどしてから。
腕を真っすぐ上に伸ばしたりすると、我慢できないほどではないものの、強めの痛みを感じるようになりました。
背中にまわせる範囲も、普段であればギリギリ右の肩甲骨にふれられる程度だったのが、L字の角度にしかできません。
周りの人から話には聞いていたので、とうとう自分もきたか、と思いました。
四十肩。
そうか、これがね。
なるほど、痛いし、動かないわ。
でも、ほっといても治るって、みんな言ってたし。
先に書いたような知識は既に頭に入っていたので、これが急性期ってやつか、と思っていたのですが。
甘かった。
症状がひどくなったのは、それから更に3ヶ月ほど経った頃です。
突然、左肩から腕にかけて、激痛がはしるようになり、腕が動かせなくなりました。
これがまぁ、本当に突然でして。
前の日までは、痛みは感じるものの、無理をすれば動かせていたものが、もう動かなくなっていました。
横にも前にも、目の高さよりちょっと下程度までしか自分の意志で上げられず、右手を添えないとそれ以上持ち上げられないのです。
背中へは、左のお尻をギリギリさわれる程度。
肘の内側がほんの少しでも外に向くだけで、叫びたいほどの激痛がはしるというオマケ付きです。
この時期は、本当にまいりました。
その頃は介護職として働いていたのですが、腕を動かせないと、車いすとベッド間の移乗や、トイレや入浴介助の際に相手の体を支えることができず、仕事になりません。
無理をすれば動かせないこともありませんが、痛みに驚いてバランスをくずせば、人にケガをさせてしまう危険性があります。
加えて、夜、姿勢がほんの少しでもずれると痛みで目が覚めてしまうので、満足に眠ることもできなくなりました。
強い痛みを感じていた期間は、病院へ行くまでの1ヶ月ほどでしたが、精神的にも体力的にも追いつめられましたね。
治療について
市販の湿布や痛み止めもたいして効果が感じられないまま半月以上が経過し、腕を動かさなくても常にじわーっと鈍い痛みを感じ続けるようになりまして、これは自分では対処しきれないと観念し、病院へ行くことにしました。
はじめは近所の総合病院の整形外科を受診。
レントゲン撮影で骨などに異常がなかったため、四十肩との診断がくだりました。
そこでは「四十肩にはできることって無いんだよね」と言われ、痛み止めとしてロキソニン錠と、湿布のロキソニンパップが処方されましたが。
これがまったく効かない。
ロキソニンって、痛み止めの中ではかなり強い薬なのですけれどもね。
これが効かないって、絶望的ですよ。
そこで、痛み止め以外に何かできることは本当に無いのか、と思い、少し遠方にあるスポーツ医療に力を入れているという整形外科医院に行ってみることにしました。
そこでの診断も四十肩ということで変わりませんでしたが、治療として、肩関節へのヒアルロン酸注射と、理学療法士によるリハビリをすすめられました。
この注射が劇的に効いたのですよね。
注射を打った日の夜から、それまで30分ほどウトウトしては痛みで目が覚めるのをくり返していたのが、何時間かまとまって眠れる程度には、痛みが改善されたのです。
担当の先生に「今日からは眠れるよ」と言われたものの、半信半疑だった私でしたが、翌朝、心の中で先生に謝りましたもの。
全体の治療としては、
- 週に1度、肩関節へのヒアルロン酸注射を計4回
- 週に1度、20分程度の理学療法士によるリハビリを約3ヶ月
で完治。
痛みが激しい時用にボルタレンゲルも処方されていましたが、ほとんど使わずじまいでした。
最後に
四十肩の治療については、一般的には痛み止めの処方のみで、あとは、自分なりに対処するしかないことが多いようです。
2軒めの病院でもらった四十肩のガイドブックにも、「急性期は鎮痛剤を併用しながらなるべく安静にし、慢性期に入ったらストレッチなどをして可動域を徐々に増やしていく」というような内容が書かれていました。
「そもそも自然に治るものだから」と思うと、なかなか受診してみようというふんぎりがつきづらいですよね。
ただ、腱板断裂などの四十肩に似た症状の病気である可能性もありますし、何より、痛みをかかえ続ける生活ってつらいではないですか。
四十肩くらいで、と安易に考えず、痛みが激しかったり長引いたりする場合は、受診を検討されるのもよいのではないかと思います。
※2軒めの病院で私が受けた治療法については、たまたま私に合っていただけという可能性もありますので、参考程度にしておいてくださいね。