あざな悠良のよもやま話

備忘録を兼ねていろいろな情報を発信していきます。

蕎麦についてとりとめなく書いてみる

麺類全般、大好物の私ですが、中でも一つだけをあげるとしたら、お蕎麦を選びます。

 

子どもの頃はそれほどでもなく、自らお蕎麦を食べようと思い立つのは大晦日の年越し蕎麦くらいで。

 

普段は、町の中華屋さんの出前だとか、スーパーのフードコートだとか、今ではほとんど見ることもなくなった夜鳴きラーメンだとか(40年くらい前は、荷台部分がラーメンの屋台の造りになっている軽トラで21時過ぎとかに移動販売でまわってくれていたものなんですよ)、はたまたインスタントやらカップ麺やらでラーメンばかり食べていたものでしたが。

 

私、いつからお蕎麦が好きになったのかしら。

 

スポンサーリンク

 

 

麺類と聞いてぱっと浮かぶものとしては、ラーメン、蕎麦、うどん、素麺、パスタあたりがありますけれども。

 

関東で生まれ育ったアラフォー世代の子どもの頃って、まだあんまりパスタ料理って一般的ではなかったんですよね。

 

パスタ、と言うより、スパゲティって言ってしまった方が早いかも。

 

マカロニグラタンなんかも、まだそんなに浸透してなかったように思います。

 

スパゲティにしても、レシピとして存在していたのはミートソースとナポリタンくらいでしたもの。

 

うどんも、関東ではあんまり一般的ではありませんでした。

 

蕎麦屋がついでにうどんも出している、程度の扱い。

 

その蕎麦やうどんにしても、ゆでたてを出してくれるようなお店は身近な場所には無く、大抵はゆで置きしておいたものを水にくぐらせてから出してくるようなものばかり。

 

いや、水にくぐらせてくれるならまだいい方で、セイロの上の麺に箸を入れるとダンゴのようにひと塊で持ち上がるものすらありました。

 

要するに、調理したてで、それなりのクオリティで出てくるものがラーメンくらいしか無かったんですよ。

 

なんか書いてて悲しくなってきたな。

 

我が家がとりわけ貧しかったとかではないんですがね。

 

今から40年前って、まだディズニーランドができる前の時代の話ですから。

 

で、段々経済状況が上向きになってきて、そのうちにバブルと呼ばれる時代がやってくるわけなんですけれども。

 

それに合わせて、どんどん町に飲食店が増えていき、同時にクオリティも上がっていって、ラーメン以外にもいろいろおいしい麺類が気軽に食べられるような環境になったわけですね。

 

とは言え、やっぱり十代の頃って、がっつり食べでがあるものに惹かれますから、まだまだお蕎麦に心惹かれるようなことにはならんのですが。

 

お蕎麦が好きになるきっかけは、やっぱり二十歳くらいの時に池波正太郎氏の『鬼平犯科帳』などの作品にどハマりしたことですね。

 

中村吉右衛門さん演じるところのテレビドラマも好きではあったんですが、まだ、エンディングで流れる二八蕎麦の屋台にまでときめくような感じではなかったんですけれども。

 

文字作品にふれたことによって、頭の中で「蕎麦 = おいしそう」の図式ができあがったのが原因かなと思うんですよ。

 

しかも、この頃になると、年齢もお財布事情も、ゆでたてを出してくれるようなお蕎麦屋さんへ自分一人でも出かけて行くことが無理なくできるようになっていたんですね。

 

で、実際にいただいてみると、香りといい、のど越しといい、子どもの頃に慣れ親しんでいた蕎麦とは別格と言っていいものを味わえたわけですよ。

 

一気に目の前がパァ…って開けた感じ。

 

それから私のお蕎麦ラブがはじまるわけです。

 

スポンサーリンク

 

 

濃いめのつゆにたぐった蕎麦の先っぽだけちょっとつけて、一気にすすりこみ、あまりかまずにのど越しと香りを楽しむ。

 

通と言われる食べ方って、そんな感じで言われてますよね。

 

なんなら噛まずに飲め、くらいのことを。

 

実は、私、これが苦手で。

 

とにかく、食べ物である以上はよく噛んで食べたいし、でないと身体によくないと思っているので、どうにもこの通の食べ方は受け入れがたいものがあるんんですよね。

 

自分ができないというだけで、他人がやっている分にはまったく気にならないんですけれども。

 

するするとまたたく間に蕎麦をたいらげる姿って、確かに粋な感じはするんだけども、消化にはよくないと思うんだよなぁ、あれ。

 

噛むほどにおいしい、というのも、あっていいと思うんですよね。

 

スポンサーリンク

 

 

普段、お蕎麦屋さんでお蕎麦をいただく時は、もり蕎麦一択。

 

薬味がいろいろと添えられていたり、揚げたての天ぷらをそばつゆにつけていただくのももちろんおいしいのですが。

 

そうすると、蕎麦猪口の中に、ネギやら油やらが残ってしまう。

 

私、お蕎麦屋さんでは最後に蕎麦湯をいただきたいんです。

 

と言うよりも、蕎麦湯を味わうために、冬場であってももり蕎麦をオーダーするんです。

 

お蕎麦とそばつゆだけで完成された世界を最大限に楽しみたいんです。

 

とろりとした甘味のある蕎麦湯を堪能し、そこへ彩りとして、そばつゆをちょこっとたらす。

 

あたたかい湯気と共に、その世界を堪能したいんです…!!

 

などと熱く語ってしまいましたが。

 

もちろん、時々は天ざるとかもいただきますよ。

 

蕎麦屋の天ぷらって、おいしいですよね。

 

まぁ、何が言いたいのかというと、私、蕎麦湯が好きなんですよって話です。

 

そして、そんな蕎麦湯好きな私が感動したお蕎麦が島根県にあるんです。

 

出雲は蕎麦どころとして有名な土地でして、殻ごと蕎麦の実をひいたひきぐるみで打たれたお蕎麦は香りと味が強く、蕎麦好きにはたまらんおいしさのお蕎麦をいただくことができます。

 

有名なのは、小さめの器に蕎麦を盛りつけたものを何段か重ねて提供する割子蕎麦ですが。

 

f:id:azanayura:20200209164507j:image

 

私が感動したのは、釜揚げ蕎麦の方。

 

f:id:azanayura:20200209164535j:image

 

見た目、普通のかけ蕎麦っぽいでしょ?

 

違うんですよ、これが。

 

このかけつゆ、蕎麦湯 + そばつゆなんですよ。

 

もう目からウロコが落ちましたよね。

 

いつもは最後のシメにいただいている蕎麦湯で、蕎麦そのものを食べるなんてねぇ。

 

以来、家であたたかいお蕎麦を食べる時には、出雲の釜揚げ方式でいただくのが常となりました。

 

ザルがいらないから、後片付けもらくです。

 

スポンサーリンク

 

 

家で食べるお蕎麦で、出雲釜揚げ以外によく作るのは、カレー南蛮です。

 

なんかね、好きなんですよ。

 

お蕎麦の香りはカレーに負けてしまうけれど。

 

お蕎麦をゆでている鍋に、めんつゆとカレー粉を加えて、仕上げに長ネギという、出雲釜揚げ + カレー方式で。

 

カレーのスパイスの向こうに、お蕎麦の甘味とお出汁の香りがふわっと追いかけてくる感じが、とても好きなんです。

 

ああ、今日もまたお蕎麦が食べたくなってきた。